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植物が香りを作り出す仕組みを紐解き利用する
生物機能科学科?准教授 肥塚 崇男
いったん発芽すると自ら動くことができない植物は、受粉媒介者を呼び寄せたり、周りの生物とコミュニケーションを取るために「香り」を作り出し放散しています。一方で、私たち人類は、植物が生産する香りを香料や医薬品原料、食品添加物として生活に取り入れ利用してきました。それぞれの植物種がもつ香りは多種多様ですが、どのような仕組みで作られ、貯蔵もしくは放散されているのか意外と知られていません。私たちの研究室では、植物組織のどこで、どのようにして香りが作られているのか、特に香り成分を作り出す酵素に注目し、その生成機構を明らかにしようと研究に取り組んでいます。